以前米国高配当ETFをまとめて比較したのですが、VYMに関しては大まかにしていたため再度比較検討しました。ETFの詳細はバンガードのページを見た方がわかりやすいと思います。
比較目的
コアの国際分散投資に対してサテライトの目的となる高配当ETFとしてVYMは適しているか確認する。
比較対象
比較は以下の3点で行いました。
Portfolio 1
VTI(Vanguard Total Stock Market ETF)
Portfolio 2
SPY(SPDR S&P500 ETF)
Portfolio 3
VYM(Vanguard High Dividend Yield ETF)
各ETFの構成内容よりわかること
- VTIとSPYは中小型株の比率が異なる程度でセクター構成はほぼ同じ。
- SPYとVYMは大型株が中心で中型が少し含まれている点は同じ。
- SPYとVYMのセクター構成は一部異なり、SPYから見るとVYMは金融、生活必需品が多く、ハイテクは少ない。その他も少し異なっている。
各ETFのリターン比較表・グラフ
リターン計算は2008年から2019年途中までの期間で、配当再投資を行う条件となっています。
各ETFのパフオーマンス比較よりわかること
- VTIとSPYは構成比較で予想できたが、ほとんどパフォーマンスも同じぐらいだった。
- VYMも長期で見るとほとんど同じで、僅かにリターンが少なくて、リスクも少ない傾向だった。そのためシャープレシオは同等となっていた。
- VYMの年度ごとのリターンは他とは異なり上回ることもあれば、下回ることもあり、これはセクター構成の違いによるものと思われる。
- VYMは高配当ETFと名乗っているだけに配当は多い。
まとめ
2008年からのデータで米国ETFの代表的なものと高配当ETFのVYMを比較してみたが、パフォーマンスは同等であるため、敢えてVYMを選ぶメリットは少ないと思われる。但しリスクは僅かに低い、配当が多いという点にメリットを感じる場合は選ぶ理由になりそう。なおVYMは配当が多いだけ国内課税がかかるとリターンが減少するため、今回の比較よりも悪くなる可能性はあるので注意が必要。