端株でのんびり投資日記

気の向くままに端株でのんびり投資した記録の数々です

株式等リスク資産との相性を考慮したアセットクラスの選定

先日まででリスクオフ時の避難先として債券と金の検討内容を書いてきましたが、とりあえずまとめに行きたいと思います。参考としたのはJPモルガンアセットマネジメントが発表した今後10~15年のマクロ経済の見通しに基づき、60の資産クラスや投資戦略について期待リターン、想定ボラティリティ相関係数を算出した年次レポートです。

今回取り上げるアセットクラス一覧と、そのリターンリスクについて

リスク資産の代表として世界株式(日本含む)為替ヘッジなしとしています。それに対応した資産として代表的なものを4点選んでいます。リターンリスクとも概ね予想される数字の範囲内ではないでしょうか。金のボラティリティが大きいのが気になるところで、この数字だとあまり安心して持てない気がします。

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世界株式為替ヘッジなしと避難先4点の相関係数比較

日本国債が相性が良いのはよく知られていることで、相関係数は-0.34%と期待通りの数字となっています。もう一つ先進国国債除く日本為替ヘッジありも同じ相関係数のため避難先として有力な候補となりそうです。一方先進国国債除く日本為替ヘッジなしは相関係数が高く、効果が期待できない可能性があります。また金は思ったよりも相関係数が低く、債券以外では避難先としてなり得そうな事がわかりました。

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先進国国債除く日本為替ヘッジありで選択できる商品について

このタイプの商品は人気が無く選択肢はあまりありません。とりあえず4つ書きましたが、りそなSmart-iは信託報酬が低いのは魅力ですが純資産が少なすぎ、野村インデックスファンドは信託報酬が高いのでそれぞれ見送ります。結果として候補はたわらノーロードかNEXT FUNDS外国債券の2択となりそうです。

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まとめ

  • 日本国債は従来から知られているように期待リターンは低いがボラティリティも低く、株式との相関係数はマイナス相関となっておりリスクオフ時の避難先としては有効な選択肢となりそう。
  • 先進国国債為替ヘッジありも日本国債とほぼ同様の傾向なっており、円以外の通貨を保有するという目的があれば、選択肢としても良さそう。
  • 世界株式為替ヘッジなしは為替ヘッジありと期待リターンは僅かに高くなるが、ボラティリティは為替リスク分だけ高くなっており投資対象にはあまり良くなさそう。さらに相関係数は世界株式に近くリスクオフの避難先としてもあまり有効的には感じられない。
  • 金はリターンとボラティリティではあまり投資対象として良さそうには感じられないが、世界株式との相関性は低いためリスクオフ対策としては選択肢としてなり得る可能性がある。レイ・ダリオ氏が各国の通貨政策に対する問題点を指摘していたが、その趣旨に沿う形であれば保有する意義はあるかもしれない。
  • 選択肢としては日本国債と先進国国債除く日本為替ヘッジありが良さそうで、日本国債に関しては選択肢は多いが、先進国国債日本除く為替ヘッジありだと選ぶとしたらたわらノーロードかNEXT FUNDSのどちらかとなりそう。

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私見

リスクオフ時に株式に対する相性の良い資産として基本的には国内債券インデックスを購入していたのですが、保有割合が上がってきたためその他の候補を探してみました。理由として相関係数だけで選べば日本国債で十分なのですが、通貨が円に集中していることが気になったからです。今回の色々なデータからとりあえず先進国国債除く日本為替ヘッジありが良さそうで、これなら通貨のリスクは増えますが、分散もできるので目的には合います。商品としてはETFより通常の投資信託が好きなのでたわらノーロードを買い増していくことにします。最後の選択は好みの問題なので、通常は信託報酬の低いNEXT FUNDSを選んだ方がいいかと思います。

 

添付資料:JPモルガンの資料

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