端株でのんびり投資日記

気の向くままに端株でのんびり投資した記録の数々です

レイ・ダリオ式「黄金のポートフォリオ」について、今さらですが考えてみました。

今さらですが最近になってまたレイ・ダリオ氏の「黄金のポートフォリオ」について見かけるようになったので、その中身について考えて見ました。特にバックテストなどはしていません。

黄金のポートフォリオについて

黄金のポートフォリオ

・株式(S&P500もしくは他のインデックスファンド):30%

・長期米国債(20年間から25年満期):40%

・中期米国債(7年間から10年満期):15%

・金:7.5%

コモディティ:7.5%

 

感想

アメリカの人向けに意識して提示したのか、資産がほぼアメリカのみで構成されていて国際分散ではないのが引っ掛かりますが、それでも安定した運用結果が得られそうです。金の必要性は説明を見ましたが、一応従来の伝統的資産に対して逆相関の効果が期待できるかもと思うので、ドル建なら意味はありそうな気がしますが、コモディティはあまり効果が得られたという資料は見た事が無いので必要性は感じませんでした。もしインフレ対策を言うのであれば物価連動国債を代わりに入れたら良いのではと思います。なおこのポートフォリオを日本でそのまま組むと為替リスクが大きくて、安心できない気がします。

 

日本版オールシーズンズ・ポートフォリオ

 

山崎元氏が為替等も考慮して日本版のポートフォリオを提案されていました。

日本版オールシーズンズ・ポートフォリオ

・国内株式:15%

・外国株式(先進国)ヘッジ無し:5%

・外国株式(先進国)ヘッジ付き:10%

・金(ETF):10%

・J-REIT:5%

・長期国債:20%

・ヘッジ付き外国債券:15%

・個人向け国債(変動10年):20%

 

感想

国内資産を組み入れたうえで、海外資産も一部ヘッジ付きとすることで為替の影響を抑えていて日本版としてうまくまとめられた良いポートフォリオだと思いました。ただ金は日本でも必要なのか疑問です。金が逆相関で働いてくれる時はリスクオフの状態が多いと思いますが、そういう時は円高となっているため、金の上昇が円高で相殺されて求めていた効果が薄いように思います。まあ金はもともと興味があまりないので、そういう見方になってしまうのかもしれませんが、バフェット先生も金には否定的意見というのも聞きますし、この部分だけは判断が分かれるところではないでしょうか。

 

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人ポートフォリオ

日本で長く運用されてきて、実績のあるポートフォリオです。

変更前(~2015年)

・国内債券:60%

・国内株式:12%

・外国債券:11%

・外国株式:12%

・短期資産:5%

変更後(2016年~)

・国内債券:35%

・国内株式:25%

・外国債券:15%

・外国株式:25%

 

感想

黄金のポートフォリオを見た時に、どこかで見たような配分だと思ったのが以前の年金運用のポートフォリオでした。あまり年金に関して評判は良くありませんが、少なくともそのポートフォリオ構成と運用実績はきちんとされていて、参考になる部分は多いと思います。伝統的資産で構成されていますが、どうしても変化が必要と感じたらオルタナティブを少し加えても良いかと思います。黄金のポートフォリオに近くしようと思ったら、変更前と変更後の中間ぐらいでしょうか。

 

まとめ

今回紹介したポートフォリオは為替の部分はともかくとして、いずれも負けにくいポートフォリオだと思います。やはり相関性を考慮すると債券はあった方が良さそうです。合わせてその比率も重要みたいですが、自分のアセットアロケーションでは全然そうなっていないので、そのへんは難しい所です。多分参考にしつつも、比率は今後も変えないと思いますが、話題になる理由はわかった気がします。

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