端株でのんびり投資日記

気の向くままに端株でのんびり投資した記録の数々です

外国特定ETFポートフォリオの変更4-ETFの選定

前回でVYMは見送ることにし、VIGは消極的に保有としました。他のETF候補として残っているのはリターンの良かったVHTとVDCです。ただこれ以外に無いか検討してQQQを追加して比較することにしました。

1.リーマンショック前から現在までの比較

現在成長期待で保有しているQQQがあるのですが、そちらをVYMと交代して比較検討しました。期間等は同じにしています。

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さすがにアメリカの成長の源である新興企業の市場です。QQQはリターンとしては断トツでした。そのかわりボラティリティも一番高く、まさにハイリスクハイリターンのETFです。続いてVHT、VDCとなってきますが、VDCの低ボラティリティがいい感じです。こちらも気になる期間を区切って比較してみました。

2.リーマンショック前後の比較

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予想外でしたが、QQQがリーマンショック前後のリターンで比較した中では一番良かったです。但し暴落も半端では無く、すごい勢いで下落していました。もしQQQ単独で持っていたら立ち直れないかもしれないダメージです。逆にVDC、VHTは下落を踏みとどまっている感じでセクターの特徴が出ています。次は落ち着いた後で比較をしてみます。

3.リーマンショック後から現在までの比較

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リーマンショック後の落ち着いたところから現在ではQQQは経済の好調そのままに高いリターンを上げています。続いてVHTですが、こちらも高いリターンとボラティリティです。両社のシャープレシオはだいたい同程度でしょうか。逆にVDCは低ボラティリティを継続していて安定感がある感じです。

4.生活必需品セクターのVDCとKXIの比較

VDCの結果が良かったので候補として決めようかと思いましたが、生活必需品セクターと言えば有名なKXIがあるため、それとの比較を行う事にしました。VDCアメリカのみなのに対し、KXIは世界が対象です。

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今回のデータ範囲ではKXIよりもVDCの方がリターンが高く、ボラティリティが低い結果となっています。KXIの方が経費率が高いのでその影響があると思いますが、加えてアメリカの調子がとても良かったので全体を対象にしたVTIとVTでもアメリカだけのVTIが良好でした。そのため生活必需品もアメリカだけを対象にしたVDCの方が良かった可能性が高いです。

4.今回の結果からのETFの絞り込みと決定

まずリターン狙いの高い成長力のQQQを継続して保有・買い増しすることにしました。リスクも大きくなりますがリターンの高さは魅力です。それとハイテクは配当よりも自社株買いに積極的になようで、そういう点でいざというときに頼りになるかもしれません。QQQに並んで良かったVHTですが、今回は見送ることにしました。リターンが高いのはいいのですが、チャートを見てもヘルスケアというイメージの安定感に欠けている感じです。これは近年新薬開発の手法が化学的なものから、遺伝子解析やコンピューターシミュレーションによるハイテクなバイオテクノロジーに変わってきたからかもしれません。そうなってくるとハイテクなバイオ銘柄はQQQにも含まれていますし、それで代替できるのではないかと思いました。VHTに対してもう一つの懸念は新薬開発にかかる費用が莫大になっているにも関わらず、それを十分回収してのちに利益も大きく取れるのか?と疑問な点です。現在先進国各国とも債務がどんどん増えていて、医療費も削減対象となるだろうと思いますが、そうなって薬価の改定が早まったり、ジェネリックの採用が積極的になったりすれば利益を出しにくくなるのでそのへんが心配です。

続いて守りとしては、全体を通して安定感があり、リーマンショックの時に踏みとどまっていたVDCにすることにしました。このセクターはシーゲル先生押しの一つですが、ETFの人気も過熱していないように見えますし、該当企業も利益が安定して出せそうです。ヘルスケアと違って、研究開発費も多少はかかるでしょうが、その比では無いと思われますし、品物によっては古い方が良いとか、変わらないことが大事といった価値観のものもあり、固定費が安そうです。KXIにしなかったのは今のところの結果からとなります。アメリカの調子は良すぎた感があり、今後両者は収斂していくのではないかと思いますが、逆転しなければいいのでまずは実績よりです。KXIにはネスレがトップに入っているので惹かれますが、一方で日本の銘柄も含まれており、こちらはあまり惹かれないので、そのへんの綱引きはありましたが、結局ネスレはあきらめることにします。なおVIGについては前回書いた通り見送ります。

以上最終的にQQQとVDCのペアを特定ETFのサテライトとして購入継続することにしました。理想しては暴落局面でVDCからQQQにリバランスして、その後安定期になったらQQQからVDCに戻していく形を期待しています。多分それがリターンとボラティリティのバランスで一番いいのではと思います。なおETFの銘柄を減らしたのでアセットアロケーションの割合も少し減らして、その分をインデックスの国際分散投資にあてたいと考えています。

追記として再度繰り返しになりますが、今回の結果もデータの切り取り部分で解釈が変わる可能性は十分あり、その辺を恣意的にはしていないつもりですが、偶然なっている可能性はあるとともに、過去のデータは未来を表すものではないので、データ上は良さそうでも、どのような結果になるかは実際わかりません。またデータ比較はアメリカで行った場合という条件であり、日本だとNISA以外なら配当に20%課税が引かれ、残った配当金を再投資するため、全体にリターンは低下します。特に高配当であれば引かれる分も多いため、より不利に働くことは考慮しておいた方がいいです。

また今回の検討内容はあくまでも自分用の考え方の整理のためを目的としており、内容に関しては注意はしていますが、間違いがないとは言えません。また検討結果に関しても一切保証の限りではありませんので、それらの判断と、仮に投資を行った場合の損失に関しましては全て自己判断による自己責任でお願いいたします。

 

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