端株でのんびり投資日記

気の向くままに端株でのんびり投資した記録の数々です

投資における反脆弱性について考えてみる

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休みもわりと長かったので、映画と合わせて本もゆっくり読めました。投資の本の定番といえば、「ウォール街のランダムウォーカー」、「株式投資の未来」、「ピーターリンチの株で勝つ」+バフェット関連などでしょうが、自分が好きなのはナシーム・ニコラス・タレブの「まぐれ」、「ブラックスワン」からの「ANTIFRAGILE(反脆弱性)」です。この方はリーマンショックの時に大きく利益を出したファンド運営者として有名ですが、色んな形で投資の参考になります。どの本もとても読みづらい書き方ですが、慣れたらそれもいい感じです。

投資という面で一番腑に落ちたのは反脆弱性という概念で、タレブで行っているバーベル戦略を説明するのに適切な言葉ではないかと思います。バーベル戦略とはポートフォリオの85~90%を安全資産(リスクフリーの債券とか)で運用しつつ、残り10~15%をハイリスクハイリターンの商品(例えばマネーショートで出ていたCDSとか)に投資し、普段は平衡状態からやや漸減しつつも、何かとんでもない事態が起きた時にハイリスクハイリターンで一気に稼ぐという両極端な商品に投資する戦略です。

ただこの戦略が実際にできるかというと、そのまま適用するのは無理だろうと「ブラックスワン」を読んだときは思っていました。その理由としては安全資産はともかく、ハイリスク商品は保持していくだけで費用がかかるため何かが起きるまでは血を流し続けることになり、とてもじゃないけど我慢できないと感じたのと、そもそもどうやってそんな商品に投資できるのかわからなかったためです。

その後「反脆弱性」が出たのですが、表題となっている反脆弱とは通常の物に対するイメージですごく丈夫か、脆いという分け方とは別に反脆いという捉え方を意識することで突発的な事に対しても耐えることができると述べています。これを投資で例えたら、投資に勝つか負けるかの2つに一つではなく、負けにくい投資を目指すべきなのではと受け取りました。それでバーベル戦略はその方法の一つですが、それ以外の方法でも負けにくい事を考慮して攻めていけば広義としては成り立つように書かれています。

では負けにくい投資とは何?と考えると案外身近なところで思いつくのはインデックスを利用した国際分散投資、高配当株投資とか優待株投資が該当するのかと思いました。一見ばらばらなところもありますが、共通するのはとんでもない事になっても破滅的な状態になりにくいというところでしょうか。もし高PER無配当成長株に信用建てで投資していたら、一発退場の可能性がありますが、先にあげた3つの投資はある程度の負け(値下がり)は受け入れることが前提となっていて、そのまま継続していける事で負けにくい投資になっているのだと思います。

ということで、最終的には戦術としてはインデックス国際分散投資も、高配当株投資も、優待株投資もそれぞれに良いところがあるので、今後も戦略として反脆弱性(負けにくい)投資を核に3つの方法を並行して進めていきたいと改めて思いました。

一応投資方針は「どきどきはらはら全くしない、のんびり投資」なので今後もそれを続けていけるように考えていきたいです。