ケメド(CHE)
ケメド(Chemed Corporation)は、各種事業を行う子会社を購入、運営、売却する事業管理会社です。現在の事業内容は、VITASセグメントとRoto-Rooterセグメントの2つのセグメントを通じて事業を行っています。VITASセグメントは、医師、登録看護師、在宅医療士官、ソーシャルワーカー、聖職者、ボランティアのネットワークを通じて、患者にホスピスと緩和ケアサービスを提供しています。Roto-Rooterセグメントは、家庭用・商業用の両方の顧客に配管、排水浄化、水の修復及びその他の関連サービスを提供しています。
Roto-Rooterについて
1933年、後に創業者となるサミュエルブランは1/6馬力のメイタグ洗濯機モーター、ローラースケートホイール、ブレードを回すための3/8インチケーブルを使用して変な下水道洗浄機を開発しました。この洗浄機を使用すると特殊なブレードにより下水道を詰まらした木の根を切り取ることができるため、それまでのように水道管の掘削をしなくても良くなりました。
1935年に設立されたロトルーターは、この洗浄機を用いて配管、排水管清掃、水浄化サービスを始め、北米で最大の会社となりました。1980年、ブラン家はロトルーターをケメドに売却し、ロトルーターは本社をシンシナティに移しましたが、ウェストデモインの自社工場で有名なロトルータードレンクリーニングマシン、ケーブル、ブレード、その他の部品の製造は続けました。
以下の歴史は下記図を参照下さい。
ロトルーターは、100を超える直営、及び400以上のフランチャイズで成り立ち、米国の人口の約90%をカバーしており、その以外でもカナダの一部にサービスを提供しています。日本、フィリピン、メキシコ、英国、香港/中国、インドネシア/シンガポールで、独立したマスターフランチャイズ事業が確立されています。
事業内容
配管詰まりの解決と、水回りのトラブル対応を行っています。日本だったらクラシアンをイメージすると近いのではないかと思います。
業績推移
業績は安定して伸びています。各サービスの売り上げバランスも良く、うまく分散しています。
まとめ
アメリカで水回りのトラブルと配管洗浄サービスを行うロトルーターは、人口の90%をカバーする北米有数のサービス会社です。似たようなところだと害虫駆除のローリンズ、ゴミ収集のウエイストマネジメントなどもあると思いますが、いずれも生活に密着したサービス提供で安定して業績を伸ばしている会社となります。今後ハイテクが発達していっても生活トラブルを完全に解決することは難しく、トイレは詰まる時には詰まるので、その度に会社の売り上げは上がっていくでしょう。
なおロトルーターの場合はケメド傘下となっているため、業態が異なるホスピスケアサービスのVITASと組み合わさっている点も、安定した業績につながるのではないかと思います。