端株でのんびり投資日記

気の向くままに端株でのんびり投資した記録の数々です

米国成長株として新規投資した、ダラーゼネラル(DG)の強みと懸念事項と、今後の展開について

昨日ダラーゼネラルがダラーショップの中でも安売りスーパーという側面も持ち、株式リターンも良く、今後面白そうというところまで書きましたが、それではどんな点が面白そうかという事から続けていきたいと思います。

ダラーゼネラル(DG)の強み

出店戦略

全米の44州に15000店以上の店舗を構えているわけですが、よく取り上げられるのはウォルマートやクローガーなどの強敵と戦わない戦略です。具体的には店舗の75%程度はウォルマートなどが出店して来ない人口20000人ぐらいの小さな町を選んで出店し、勝負で勝てる古くからある町のスーパーを相手にしています。そのため最終的にはその商圏の客を独占していく事を積み重ねています。

またアメリカ人の4人のうち3人ぐらいまでが車で5分で来れるような場所に出店することで、気軽に来店できるような場所に出店しているのも特徴です。

店舗形態

店舗の土地は基本リースで余計な固定費は上げず、店舗面積も200坪程度と、通常のウォルマートの10分の1程度の大きさとなっています。そのため出店費用が安くでき、回収も早期にできるようです。

販売商品

もともとダラーショップなので雑貨は安いのですが、食品の取り扱いも増やしてきており、一応不足はないようですが、アイテム数として10000個と、通常のスーパーの60000個と比較すると種類を減らして仕入れロットを増やすことで価格を抑えています。

販売スタッフ

店が小さくて、品数が少ないため店舗スタッフも少なめで費用を抑えています。近年はファストトラックという無人レジも備え始めています。

スピード感

以上あげたように特別な事をしているわけではないのですが、低価格で販売できるように色々と実施しています。この積み重ねで展開速度をあげており、出店速度もすさまじく、今期は975店を開店し、1000店を改装予定となっていますが一気呵成に市場を押さえていこういう感じです。ちなみにウォルマートは20店の予定だったので、だいぶ差があります。

ダラーゼネラルの懸念点

大きく3点気になる事がありました。

  • 新鮮な野菜を置いている店はまだ少ないようで、新店や改装することで増やしてきてはいるようですが、あまり健康的な食品を販売していないと言われたり、書かれたりしています。
  • 小さな町に出店し、昔からのスーパーを閉鎖に追いやり販売品が冷凍や缶詰とかが増えたりすることと、町の雇用が減少したりするため近年出店規制をかけられたりしています。
  • 雑貨は特にそうですが、中国品の比率は高いため中国と揉めて関税が上がると商品価格に影響してきます。

今後の展開について

新鮮な野菜の扱いが少ないという点を改善するためDGフレッシュという自社流通網を築き始めました。これにより部分的には不満の解消になりそうです。これらにより田舎の商圏は抑えて安定的な収益となりそうです。

そして今後は都市部を狙ったDGXというさらに店舗面積が小さくなった形態の店を展開するようです。この狙いは主要客となるミレニアル世代を狙ったもので、品揃えも健康的な食品や、コンビニ的な商品を扱い便利で使える店とする予定です。

まとめ

ダラーゼネラルの初期の戦略は田舎の狭い商圏を低価格スーパーで独占し、ドミナント的に展開するという、日本でいえばコスモス薬品のような戦略できていましたが、そこから次のステップに移る様子が感じられます。それは従来とは買い物の感じが異なるミレニアル世代を狙ったもので、今まではコストコウォルマートに車で行って大量に買い付けて大量消費というのがアメリカ人のイメージでしたが、今はサブスクリブションとか、シェアリングなどの感覚で近くの便利な店で簡単に必要なものを必要な数量だけ買うという価値観となり、それに合わせていかないとビジネスとして難しいのではと思います。それにうまく合わせているのがダラーゼネラルのようなダラーショップで客の4分の1はその世代で、内訳には年収1000万円クラスの人も多いようです。近年ショッピングモールも潰れるところが多いようで、古い世代に合わせたスーパーから今後は田舎と都市部と戦略を分けながらスピード感のある経営をしているダラーゼネナルは投資対象としてちょっと可能性を感じます。

参考にした記事

www.businessinsider.com