端株でのんびり投資日記

気の向くままに端株でのんびり投資した記録の数々です

海外高配当株のウエストパック銀行(WPK)への投資タイミングと代替銘柄の検討

オーストラリア4大銀行の1つで高配当銘柄として知られていたウエストパック銀行が増資と減配の発表をしました。以前保有していた銘柄なのですが、再度投資するかどうか色々見ている時の発表だったので、たまたま難を逃れた感じです。さて、減配は仕方ないのですが、まだまだ配当面では魅力もあるため投資タイミングを考えるとともに、代替銘柄も検討してみました。

エストパック銀行の今回の発表

オーストラリア2位の銀行、ウエストパック銀行は4日、25億豪ドル(約1870億円)規模の増資計画と減配を発表。豪銀決算で一般的な実質利益を示す調整後利益は2019年9月通期に68億5000万豪ドルと15%減少し、金融危機直後の09年以来の減益となった。株主資本利益率はは2.25ポイント低下し10.75%と同行が目標とする13~14%を大きく下回り、期末配当は80セントと前年の94セントから引き下げた。バランスシートの強化を目指し、ウエストパック銀行は機関投資家に1株当たり25.32豪ドルで計20億豪ドル相当の株式を発行する計画。これは1日の終値を9.2%下回る水準。残りの5億豪ドル相当は個人投資家向けとなる。

上記のような発表をしていましたが、ようは稼げなくなって資本で不安があるため資金流出を減らして増資で賄おうということでしょうか。増資価格からみると17.5米ドルあたりが当面の株価の落ち着きどころなのかもしれません。儲からなくなったというのも下記グラフから確認できます。

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エストパック銀行の増資の目的と減益の理由について
今年の8月にゴールドマンサックスが以下の記事を発表しています。オーストラリア政府は4大銀行に2020年1月から10.5%以上の自己資本比率を義務付けており、ウエストパックはぎりぎりのようなので、増資はそれに余裕を持たせるためでしょうか。また住宅ローンの延滞が利益を落としている原因としています。

jp.reuters.com

自己資本比率に関しては4日のメディア発表で書かれていました。自己資本はわりとぎりぎりです。たぶん今回の増資でなんとかなるでしょう。

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住宅ローンの延滞は今回の発表でも触れていましたが、少し前の決算資料でもう少し詳しく書かれていました。延滞率は上がっているようで、右肩上がりです。失業率も上がっているとのことが別ページに書かれていましたが、その様子ではこちらはまだ回復しそうに見えません。

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エストパック銀行への投資タイミングについて

株価水準としては今回の増資価格以下で狙いたいところですが、問題の住宅ローンの延滞率が上昇しているため、これが落ち着くまでは見送った方がいいかなと感じています。そういうわけで投資タイミングはまだ先か、わからないといういい加減な結論です。今後チェックしておくとすれば以下の項目などです。

  • オーストラリアの住宅ローンの延滞率の推移
  • オーストラリアの労働希望者数と失業率の推移
  • 住宅価格の推移

高配当銀行株の代替銘柄

エストパック銀行を見送るとして、代わりに高配当の銀行として検討するとしたら次のようなところでしょうか。

HSBCウェルズ・ファーゴ

大型の高配当銀行株としては常連の銘柄です。直近ネガティブなニュースもあり、そんなに積極的に検討したい銘柄ではありませんでした。

②米国中堅銀行株

アメリカの地方で地道にやっている銀行で、例えばPBCT(ピープルズ・ユナイテッド・バンク)などです。こちらはコネチカット州に本部を置く北東部では最大の銀行で、アメリカ全体では45~50番目ぐらいの順位になります。指標的にも割高感は無く、業績も売り上げ・利益とも伸びていて利益率もまあまあでそんなに悪いところでは無さそうです。現在の株価で配当利回りは4.4%程度と高配当で、合わせて26年連続増配の配当貴族という点は好感が持てます。こちらの銀行以外にも探せばありそうなのですが、欠点としては知らない銀行のため、数字で判断せざるをえないところで、そこに納得できればいいかもしれません。

③国内大手銀行

あまり人気の無い銘柄ですが、MUFG、三井住友FGなどは自己資本比率も高く、先頃減益を発表しましたが、本業ではちゃんと稼いでいるという結果でした。配当に関しても4%以上で配当性向もまだまだ余裕があるため安定した配当も期待できます。そんなわけで国内株ということで敬遠せずに検討してもいいかなと思います。

まとめ

銀行株はそんなに興味はないのですが、分散という意味では保有してもいいかなと思うので、当面は以下のようにすることにしました。

  • エストパック銀行は当面見送り。
  • HSBC、ウェルズ・フォーゴも特に積極的に検討しない。
  • 米国中堅銀行はSDYでカバーしながら、その中で良さそうなところがあれば個別株として検討する。
  • 国内大手銀行は割安感もあり、配当利回りも高いため投資対象の候補とする。相場の流れからも国内大型株は良さそうな感じ。

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