端株でのんびり投資日記

気の向くままに端株でのんびり投資した記録の数々です

優待株保有のメリットについて

ここ数ヶ月優待株を売却して成長株だったり、NTT(高配当株)などに移行してきたのですが、それではこのまま全て売却するかと言えば、その予定はありません。理由としては成長も期待できる優待銘柄とか、単純に持っておきたい実需の優待株(ヤマダ、イオン等)があるからですが、その他の理由として値持ちの良さは完全にはあきらめきれない魅力です。以前からそのようなレポートはありましたが、最近大学のレポートでもちらほらと見かけるようになりました。

http://ttokunaga.jp/JFA40/1009-8604-2-2.pdf

タイトルの通りですが、優待が株価に与える影響を同等の価値を持つ配当と比較して有意差があるか調査した内容となっています。詳細は省きますが、結果としては優待の価値は配当よりも大きいような傾向があり、例えば優待廃止とともに同等価値の増配をしても株価は下落するという結果となり、特にその傾向は個人投資家のみで確認できるという内容です。なお配当を減配して優待を同等価値だけ拡充するというような逆のパターンはサンプルが無かったため、今後確認する必要があるとされていました。これについては私見ながら昨今の経済状態で無配にするけれど、優待はそのまま継続しますという銘柄の傾向を見ていくと思った以上に株価は下げてこないので、優待効果は大きいと思います。吉野家は下げると思ったので待っていたのですが、とうとう戻してしまいました。

  • 株主優待の実施が企業の株式所有構造に与える影響

http://www.waseda.jp/sem-hirota/studies/thesis/yutai.pdf

こちらもタイトルの通りですが、株主優待の実施の有無、さらに長期優遇の有無の差で個人投資家の比率は変化するかを調査したレポートとなっています。こちらも結果だけ書いていくと、優待の種類によって傾向が変わり、自社商品割引だとほとんど差は認められず、これが金券だとあきらかに有意差となって個人投資家の比率が上がり、さらに品物系優待だと金券優待と比較して2倍弱まで個人投資の比率が高くなるようです。また当然ながら長期優遇がある方が比率は高くなっていました。このことからも長期優遇の品物系優待株は個人投資家の比率が高く、また売却もされ難いためか、値持ちが良い事が予想されます。

以上の事から優待株は売却していましたが、最近は売り過ぎたとも思うようになって、買い戻しも並行して行っている最中です。廃止リスクも考慮しつつ、適度に付き合っていきたいところです。なお品物系の優待はついつい取りがちなのですが、あまり多いと消費が大変になってくるため、そのへんも計画して取得した方が良いかと思います。ちょうど杉田エースの優待の棚卸をしていたら、思っていた以上に賞味期限がきていて消費が忙しくなりました。

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