端株でのんびり投資日記

気の向くままに端株でのんびり投資した記録の数々です

米国成長株として新規投資したバーリントン・ストアーズ(BURL)について

国内外成長株の海外成長株に入る銘柄としてバーリントン・ストアーズに新規投資しました。

バーリントン・ストアーズ(BURL)

バーリントン・ストアーズ(Burlington Stores, Inc.)はブランド衣料品の小売業者(OPS)です。事業内容は米国及びプエルトリコの45州以上に約592店舗(インターネット店舗を含む)を運営しています。同社の商品には、レーディスウェア、メンズウェアティーンズウェア、子供服、靴、ハンドバッグ、アクセサリー、美容用品、香水、家庭用品及び玩具など多岐にわたります。もともとコートの店だったという事もありコートのカテゴリーも充実していて女性用、男性用、ジュニア用及び乳児用コート・ジャケットなど扱っています。女性向けの商品には、アクティブウェア、ボトムス、コート・ジャケット、ドレス、トップス、スクラブ、スーツ、スーツのセパレート、セーター、水着及びカバーアップなど、またアクセサリー、美容用品、香水、ハンドバッグ、ジュエリー、靴及び腕時計も販売しています。男性向けの商品には、アクセサリー、アクティブウェア、カジュアルボタンダウンシャツ、ドレスシャツ、メンズコートジャケット、フリース、グラフィックティー、パーカー、スウェットシャツ及びジーンズなどがあります。つまり下記グラフのように沢山の品物を扱っています。

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OPSとしてはTJX、ロス・ストアーズに続いて3番目として考えても良いかと思いますが、店のタイプとしてはロス・ストアーズのような庶民派ディスカウントです。こちらに関してもTJXとの比較記事がありますのでリンクしておきます。

www.businessinsider.com

バーリントン・ストアーズの歴史について

1972

  • バーリントンのルーツは、女性用コートとジュニアスーツの卸売業者として会社が設立された1924年に遡ります。1972年、バーリントンは小売業を開始し、ニュージャージー州バーリントンに最初のバーリントンコートファクトリーストアをオープンしました。同社の最初の戦略は、家族向けに幅広い一流ブランドのアウターウェアを提供することで、価格は同様の商品のデパートの小売価格を大幅に下回りました。初年度の会社の売上は150万ドルでした。

1973-1982

  • この期間中に29の追加店舗をオープンしました。
  • レディーススポーツウェア、メンズアクティブ、テーラードウェア、子供服など、新しい商品カテゴリが追加されました。1982年までに年間売上は1億3000万ドルを超えました。

1983-1985

  • バーリントンコートファクトリーとして、1983年6月にIPOを行って初めて公開会社になりました。IPO時点で31店舗を運営し、調達した資本により1985年までに店舗数を68店舗に倍増しました。

1986-1989

  • 1980年代の終わりまでに、37州で134店舗を運営し、売上高は6億ドルを超えました。
  • この期間に西海岸に最初の2店舗をオープンしました。1店舗はサンフランシスコにあり、もう1店舗はサンノゼにあります。

1990-2005

  • 1999年、はeコマースWebサイトを立ち上げ、最初のオンライン販売を開始しました。
  • 2005年までに、42州で362店舗を運営し、年間売上高は32億ドルでした。

2006

2008年

  • トーマス・キングズベリー氏が、社長兼最高経営責任者となりました。
  • 現在の副社長格のマークカッツとフレッドハンドも入社しました。

2009-2012

  • 従来の販売戦略から転換して低価格小売業者としての戦略と価値提案を明確にし、それに応じて商品化、サプライチェーン、および不動産等の立地戦略へのアプローチを開始しました。
  • 経営陣は、この期間中に複数カテゴリの安価な小売業者として新しい戦略的基盤を固め、小型店で新規出店を加速し、マーチャンダイジング人員も補強しました。またこれまで扱っていなかった家庭用品等もカテゴリーに増やしました。
  • 2012年に500番目の店舗がオープンしました。

2013

  • バーリントンは10月に1株当たり17ドルのIPOで2度目の公開会社となりました。その年の終わりに、521店舗を運営し、年間売上高44億ドルとなりました。

2014 – 2016

  • バーリントンが「単なるコートではない」ことを伝えるために、バーリントンコートファクトリーからバーリントンストアにチェーンのブランドを変更しました。
  • 2015年の売上高は50億ドルを超えました。
  • 2015年にジェニファーヴェッキオ(Jennifer Vecchio)氏をCMO(チーフマーチャンダイジングオフィサー)として招きました。
  • 2015年に、よりターゲットを絞ったデータ駆動型不動産立地戦略を開発し、ターゲットとして魅力的な顧客層と、立地上有利な交差点(「シードポイント」)を特定し、1000店舗を潜在的に長期にわたって運営できるように立案しました。

2017-2019

  • 2017年には60億ドル、2018年には66億ドルを超えました。
  • 「シードポイント」店舗立地戦略への自信に基づいて、新規出店を2016年の25店舗から2017年の37店舗、2018年の46店舗に加速し、2019年に50店舗をオープンする計画を発表しました。
  • 顧客のショッピング体験を改善し、店舗の生産性を向上させるために、投資を増やし古い大型の店舗の移転と閉鎖を進めました。
  • 改装のペースが速くなり、新しい店舗の活動が活発になったため、バーリントンは「ブランド標準」の店舗数を大幅に増やしています。2018年度末には、店舗の50%以上がブランド標準になり、2019年度末までに60%以上がブランド標準に追加されます。
  • 2017年と2018年だけで、新規店舗と改装は189店舗に追加されました。さらに2019年に計画されたものも含めると300近くの店舗になります。このことで店舗の大多数が5年以内にブランド標準になると予想しています。
  • 2017年のバーリントンの平均新店舗サイズは50000平方フィート未満でした。その後2017年に平均45000平方フィート、2018年に43000平方フィート、2019年に計画された平均41500平方フィートの新しい店舗をオープンしました。

バーリントン・ストアーズの転換点について

長い歴史のある会社ですが、現在の形になるに至っての大きな転換点は2015年ではないかと思います。この年に現社長のジェニファーヴェッキオ氏が招かれているのですが、この人の経歴は大学卒業後にまずメイシーズに就職し、続いてロス・ストアーズに転職しています。ロス・ストアーズには14年在籍し、一貫してマーチャンダイジングを担当していて、最終的にはCMO兼副社長をしていました。いわばロス・ストアーズのOPS戦略の中核を成していた1人なわけで、その実力を買われてバーリントン・ストアーズに招かれています。そう考えるとバーリントン・ストアーズがロス・ストアーズと色々な点で似ているのも納得がいきます。

バーリントンとロスの違いについて

 基本的には指揮している人が同じなので似ているのですが、当然後発であればロスでできなかった改善点も盛り込まれていると思われるので、店舗管理等は良くなっているのではと考えられます。投資もかなりしているようなのですが、詳細は不明です。

私が見ていて異なる点は2点ありましたが、これが有利に働くのかどうかはわかりません。

  • バーリントンはネット販売もしているが、ロスは店舗のみ。ちなみにTJXはネット販売はしています。
  • バーリントンの店舗面積はロス・TJXが30000平方フィートなのに対して40000超と大きい。

最近の売り上げ状況と店舗展開

順調です。今期もわりと良さそうな予想が出ています。

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店舗も予定通り展開されています。今期の50店も達成見込みです。

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株式リターン推移

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ボラティリティが大きいのが気になりますが、勢いはバーリントン・ストアーズがありそうです。

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2016年はジェニファーヴェッキオ氏の効果かもしれません。

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バーリントンは現在成長戦略の真っ最中なので当面は無配当だと思います。

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まとめ
アメリカでOPSとしては後発ながら、先行2社に対してジェニファーヴェッキオ氏が指揮を執り急成長しているのがバーリントン・ストアーズです。当面は百貨店からシェアを奪いながら3社とも成長していくのではないかと思いますが、さらにまだ実力が未知数のバーリントンには期待したいところです。でもロス・ストアーズの完成された実力と連続配当も魅力はあるので、そのへんは選択が難しいかもしれません。

 

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